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第52回本試験解答解説:択一式「雇用保険法」問2

  • 執筆者の写真: 社労士つつみ
    社労士つつみ
  • 2022年2月17日
  • 読了時間: 4分

〔問 2〕 失業の認定に関する次の記述のうち、正しいものはどれか。


A 受給資格者の住居所を管轄する公共職業安定所以外の公共職業安定所が行う職業相談を受けたことは、求職活動実績として認められる。


B 基本手当の受給資格者が求職活動等やむを得ない理由により公共職業安定所に出頭することができない場合、失業の認定を代理人に委任することができる。


C 自営の開業に先行する準備行為に専念する者については、労働の意思を有するものとして取り扱われる。


D 雇用保険の被保険者となり得ない短時間就労を希望する者であっても、労働の意思を有すると推定される。


E 認定対象期間において一の求人に係る筆記試験と採用面接が別日程で行われた場合、求人への応募が2回あったものと認められる。



解答:A


解説:

 失業の認定(求職活動実績)に関する出題です。

 肢C、Dは難問ですが、一度出題されると次から常識のように出題されるのがこの試験の怖いところです。



A:正

 直感的に「正」と判断してよい肢です。遠方の企業に応募する際、その企業を管轄する職安で職業相談を受けるようなケースを想起できれば、簡単に判断できます。これを求職活動と認めない理由は考えにくいですね。受給資格者の住居所を管轄する職安以外で受けた職業相談を求職活動実績として認めないのはナンセンス。

 失業の認定は受給資格者の住居所を管轄する職安に限られますが、職業相談にそのような制約はありません。


B:誤

 失業の認定は本人が申告します。本人が失業認定申告書を提出しなければなりません。病気や災害などで提出が困難な場合は、証明書による認定がなされます。設問のような「代理人による認定」を認める規定はありません。


第15条 失業の認定

4 受給資格者は、次の各号のいずれかに該当するときは、前2項の規定にかかわらず、厚生労働省令で定めるところにより、公共職業安定所に出頭することができなかつた理由を記載した証明書を提出することによつて、失業の認定を受けることができる。

一 疾病又は負傷のために公共職業安定所に出頭することができなかつた場合において、その期間が継続して15日未満であるとき。

二 公共職業安定所の紹介に応じて求人者に面接するために公共職業安定所に出頭することができなかつたとき。

三 公共職業安定所長の指示した公共職業訓練等を受けるために公共職業安定所に出頭することができなかつたとき。

四 天災その他やむを得ない理由のために公共職業安定所に出頭することができなかつたとき。



C:誤

 行政手引を読まないと分からない難問です。面食らった受験生も多かったのでは?

 まず「失業」とは・・・

 労働の意思及び能力を有するにもかかわらず、職業に就くことができない状態にあることをいう(法第4条第3項)

 次に「労働の意思」とは・・・

 就職しようとする積極的な意思 をいう(行政手引51254)

 

 自営や内職については、この行政手引に以下のような記載があります。

 (ロ)求職条件として短時間就労を希望する者

雇用保険の被保険者となり得る求職条件(20303ロ及びハに留意)を希望する者に限

り労働の意思を有する者と推定される。

 (ハ)内職、自営及び任意的な就労等の非雇用労働へ就くことのみ希望している者

  労働の意思を有する者として扱うことはできない。


 自営の開業に先行する準備行為に「専念」すると、上記(ハ)に該当することが読み取れます。求職活動と「並行」して開業の準備行為を行う分には、法第19条3項に「自己の労働によって収入を得た場合」が規定されており、求職活動との並存が想定されています(つまり労働の意思を有するものとして認められるということ)。



D:誤

 前記、肢Cの解説を参照願います。「労働の意思」の「労働」とは、「雇用保険の被保険者となり得る求職条件(略)を希望する者に限り労働の意思を有する者」と推定されています(行政手引51254)。



E:誤

 直感的に「誤」と判断してよい肢です。設問の筆記試験と採用面接が、仮に同日でおこなわれた場合と比較すれば、判断できます。応募は1回、と考えるのが常識。


 行政手引51254から抜粋します。

 求人への応募には、実際に面接を受けた場合だけではなく、応募書類の郵送、筆記試験の受験等も含まれる。ただし、書類選考、筆記試験、採用面接等が一の求人に係る一連の選考過程である場合には、そのいずれまでを受けたかにかかわらず、一の応募として取り扱う。

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©社会保険労務士 堤慶喜。Wix.com で作成されました。

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