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第52回本試験解答解説:選択式「厚生年金保険法」

  • 執筆者の写真: 社労士つつみ
    社労士つつみ
  • 2021年4月12日
  • 読了時間: 3分

〔問7〕次の文中の【 】の部分を選択肢の中の最も適切な語句で埋め、完全な文章とせよ。


2.厚生年金保険法第44条の3第1項の規定によると、老齢厚生年金の受給権を有するものであってその【B】前に当該老齢厚生年金を請求していなかったものは、実施機関に当該老齢厚生年金の支給繰下げの申出をすることができるとされている。ただし、その者が当該老齢厚生年金の受給権を取得したときに、他の年金たる給付(他の年金たる保険給付又は国民年金法による年金たる給付【C】を除く。)をいう。)の受給権者であったとき、又は当該老齢厚生年金の【B】までの間において他の年金たる給付の受給権者となったときは、この限りでないとされている。



Bの解答:12(受給権を取得した日から起算して1年を経過した日)


解答:

 老齢厚生年金の繰上げ支給の請求、繰下げ支給の申出は、頻出事項です。繰下げ支給の対象者を「65歳で受給権を取得してから66歳になるまで請求してこなかった人」と、ざっくりと記憶している受験生も多いのでは。この覚え方でもこの問題は解けますね。

 繰上げ支給時の減額率(1000分の5)、繰下げ支給時の増額率(1000分の7)にも注意しましょう。

 繰上げ支給時の減額率=0.5%×繰上げ請求月から65歳に達する日の前月までの月数

 繰下げ支給時の増額率=繰下げ月数×0.7%(最大42%:70歳までの5年間=60ヶ月)



Cの解答:20(老齢基礎年金及び付加年金並びに障害基礎年金)


解説:

 老齢厚生年金の繰下げ支給の申出をできない(できる)パターンを問われています。

 当該老齢厚生年金の受給権を取得した際、他の年金たる給付の受給権者であった場合、当該老齢厚生年金の繰下げ支給の申出をすることができないケースがあります。設問で問われているのは、「他の年金たる給付」とは何か。

 他の年金たる給付(他の年金たる保険給付又は国民年金法による年金たる給付(老齢基礎年金及び付加年金並びに障害基礎年金を除く。)をいう。)の受給権者は、繰下げ支給の申出ができません。老齢基礎年金及び付加年金並びに障害基礎年金の受給権者は除かれているので、繰下げ支給の申出ができます。つまり、遺族基礎年金の受給権者は繰下げ支給の申出ができない、という規定です(回りくどいですね)。

 これをどう覚えるか。

 遺族基礎年金と老齢基礎年金・付加年金・障害基礎年金との違いは何か。もっとも大きな違いは、遺族基礎年金は受給権者(年金もらう人)が納付した保険料の実績に関わらず年金額が決まります。納付実績ゼロでも、死亡した被保険者等の保険料納付実績により年金額が変わります。これに対し老齢基礎年金・付加年金・障害基礎年金は、受給権者(年金もらう人)自身が納付した保険料によって年金額が変わります。「遺族基礎年金だけ異質」という覚え方もアリかなと思います。

 他の覚え方は・・・

 話をシンプルにするため、65歳で老齢厚生年金の受給権を取得したケースを例に取ります。65歳だと、老齢基礎年金、付加年金の受給権を取得しているケースが多い(2階建ての年金の1階部分)。そのような方たちに繰下げを認めないとすると、繰下げの申出をできる人はほとんどいなくなってしまいます。「2階建ての年金の1階部分の受給権を持っている人に2階部分の繰下げ支給の申出を認める」のは、ごく自然なことです。

 条文を丸暗記できるのが一番良いのですが、それが難しいときは、上記のような理由付け(屁理屈)もアリだと思います。


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©社会保険労務士 堤慶喜。Wix.com で作成されました。

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